セットプレーの作り方

押忍。ミネソタです。

今日のテーマは

セットプレーを考えてみよう!

です。

 

早速本題へ。

 

【セットって何を基準に作ってるの?】
セットには決まりごとが「3つ」あります。


1・エントリー
2・リバウンド
3・セーフティー

 

【エントリーとは?】

 

「エントリー」というのは、ゲームでいうスタートボタンみたいなもので、決まった場所にボールが来たらセットが始まるよっていう合図になります。

 

uclaは0〜45度、zipは45度、hornsならエルボーがエントリーで、そこにボールが入るとセットプレーが始まります。

 

 このように、エントリーをまずどこにするか。を決めることが重要です。

 


続いて【オフェンスリバウンド】

これは単純で、シュート打つ時必ず1人はリバウンドに絡みましょうね。っていうことです。

 

逆に言えば、打った時にリバウンドが1人もいない状態は好ましくなく、そのようなセットプレーは良いセットとは言えません。

 

これはプレーオフでロケッツにボコられたウォリアーズの試合の一部です。

見ての通り、リバウンドに全く参加してません。「入れりゃなんでも良いだろ」精神の人がたまにいますが、正しくその状態ですね。

 

このように、あんなに強かったウォリアーズがロケッツに負けた理由は【オフェンスリバウンドに絡めてない】から。が1つの理由だと思っています。

 

 

 

 続いて【セーフティーとは?】

 

「セーフティー」とは速攻を防ぐ役目の選手のことです。

トップにいる選手がその役目になります。

 f:id:minstku:20161210140920p:image

セーフティーの数はチームによっても変わりますが、最低でも1人、多くて4人が「セーフティー役」になるのが基本です。

 

 

補足ですが、これは元アテネオリンピアの立川選手から直接聞いた話ですが、セーフティーはワイドに広がらないようにするのが基本だそうです。

どういうことかというと、

f:id:minstku:20161210141852p:image

f:id:minstku:20161210142136j:image

 

f:id:minstku:20161210141833p:image

f:id:minstku:20161210141815j:image

 

 という風に、外に広がらず中に絞って戻らなければなりません。

 

 

つまり、まとめると「エントリー役」「リバウンド役」「セーフティー役」が必ずセットプレーには必要だということです。

 

当たり前すぎて誰も気に留めないのですが、全てのセットに、この「3役」がいます。

 

中でも『ピック』は本当によく考えられている攻め方なので、紹介します。

 

 

【ピックって何が凄い?】

 

よく言われているのが、ピックをすると「アウトナンバーができる」というものです。これは半分正解です。

 

ピックがすごい理由はそれだけじゃありません。

 

ピックが《最も優れた攻め方》と言われる理由は『セーフティを保ちながらリバウンドに絡めて、その上でアウトナンバーもできる』ってところにあります。

 

 

 

このように、スクリナーがロールにしろポップにしろ、必ず「リバウンダー」「セーフティー」「エントリー」の三役が揃っています。

 

 

 

はい、どーでしょうか。

ここまで見ていて、『なるほどー』で終わらない人はコーチングセンスがあるかもしれません。

 

コーチはここからが本題です。

 

正直こんなものは「知ってて当たり前」のようなものです。

 

これを知った上で、どのプレーがダメプレーで、どのプレーが理にかなっているのか。を考える必要があります。

 

例えばこのシーン。

「セーフティー役」であるタウンズがリバウンドに参加してしまい、速攻を出されてしまってます。

 

(※ 1つ目のシーンはルビオが気を使うべき。との声もありましたが、そもそもトップからリバウンド行ってはならないので、ルビオが気を使う必要はありません。

2つ目のシーンでは、「センターなのにリバウンド参加しないの?」って思ってる方がいましたが、「センターでも例外なく」トップにいるなら「セーフティー役」になります。)

 

 

ウルブズの話になりますが、1試合に1回はタウンズを含め、若い選手がこれやってしまうので、単純に1試合平均で2点損しているんですよね。

 

たかが2点と思うかもしれませんが、接戦の多いウルブズは、「たったこれだけのこと」がなければ5試合はファールゲームしなくて済んでいて、仮にその5試合を勝ってたとすると、13位だったチームが9位にまで上がってます。

f:id:minstku:20161210162807j:image

僕がHCなら真っ先にこれを指摘する。

トップからリバウンド行くな。ってだけで9位になる可能性があったのだから、こんな楽なことはない。

 

ちなみに、部活動の子も割とこれやりがちなので注意しよう。

 

 

それからもう1つ。

この考えから言えば4out1inを得意とするチームのスクリナーはポップではなく、ロールするべき。これは中が空いてるからという理由だけでなく、ポップだとリバウンドに参加する選手がいなくなるため。

もし自分のチームが4out1inをするチームであるのに、ポップしちゃっているスクリナーがいたら「誰がリバウンドとんねん!」って怒鳴って良いと思います。

 

 

 

長くなりましたが、こんな感じで「エントリー」「セーフティー」「リバウンド」の3つをベースにセットプレーは考えられています。

コーチ目指していて、もし【自分でセット作って見たいなー】って方がいれば、この3つさえ分かってれば誰にでも作れるので、自己流のセットプレーを考えてみてはどーでしょうか。

 

ミネソタ