「記事」POのホームゲームの勝率ランキング
NBAのホームコートアドバンテージとは、ファンやメディアが話題作りのためだけに作りあげられたものではない。ホームゲームの数は勝率に影響しているのか、第7戦をホームで戦うためにレギュラーシーズンを最後まで戦いぬくべきなのか、そう言った議論のために、我々はチームごとのホームゲームの勝率を比べなければならない。
過去10年間の各チームのプレーオフ記録を振り返ると、30チーム中、ホームでの勝率を50%以上記録したチームが25チームあり、さらにその中でも70%以上あるチームがいくつかあることが分かった。
ホームでの勝率を30位から1位でランク付けしてみると次のようになった。
30位
Sacramento Kings, .000
キングスがプレーオフに出場した最後の年(2006年)Mike Bibbyは得点でチームをリードしながらも一回戦で敗退した。
過去10年間で一度もプレーオフにでれていないため、最下位。
29位
Minnesota Timberwolves, .000
ケビン・ガーネットにとって最も最高なシーズンだったのは2004年。MVP賞を受賞しつつティンバーウルブズをカンファレンス・ファイナルに導いた。カンファレンス・ファイナルまで行ったのはウルブズがプレーオフに出場してきた中で初めてのことであった。
しかし同じく、過去10年間で1度もプレーオフにでれていないため、最下位。
28位
Charlotte Hornets, .286
ホーネッツ/ボブキャッツは過去10年間でわずか3回しかプレーオフにでていない。ホームゲームは7試合あったが、その内の2試合しか勝てていない。さらにどの年も全てファーストラウンドで姿を消した。
27位
Washington Wizards, 0.333
ウィザーズは過去10年間のプレーオフでのホームゲームの勝敗は5勝-10敗であったが、ジョン・ウォールが東のトップ選手の1人にまで成長したので今シーズンは良くなるだろう。
26位
Milwaukee Bucks, .375
バックスは、3回のプレーオフ出場で、その間に8回ホームで試合を行ったものの、ホームコートアドバンテージを利用しきれず、全てファーストラウンドで姿を消している。 しかしヤニス・アデトクンポが早ければ今シーズンにもそんな状況を変えてくれるかもしれない。
25位
New York Knicks, .500
カーメロ・アンソニーにとって4シーズン連続でプレーオフを逃すことになってしまったが、それ以前は3年間通してプレーオフに出場しており、MSG(マディソン・スクエア・ガーデン)で5勝5敗だった。
24位
Chicago Bulls, .528
ジミー・バトラーが今年のブルズをプレーオフに返り咲かせることができるかどうかは不明だとして、問題なのは、シカゴは偉大なチームであることを考慮すると、ホームでの勝率は驚くほど低いということだ。チームは過去10年間のプレーオフのホームでの勝敗は19勝-17敗である。
23位
L.A. Clippers, .560
選手たちは、ステープルズ・センターでのクリッパーズのホーム・コートアドバンテージがないことに不満を抱いているため、数字の低さほど驚く必要もないだろう。L.A.のホームでのプレーオフの記録はわずか14勝-11敗である。
22位
New Orleans Pelicans, .571
ニューオリンズは、シクサーズとデトロイトと同率の勝率で、プレーオフに4回出場しており、ホームの勝敗は8勝-6敗となった。
21位
Philadelphia 76ers, .571
5年連続でプレーオフ進出を逃していて(というよりタンクしていて)みんな忘れているかもしれないが、実は過去10年間で4回プレーオフに出場していて、ホームゲームの勝敗は8勝-6敗である。いつかジョエル・エンビードがこのチームをプレーオフにまた導いてくれるだろう。
20位
Detroit Pistons, .571
スタン・ヴァン・ガンディーは、6年間プレーオフに出場できなかったチームを、昨シーズンにプレーオフに導くことに成功した。恐らく今年もプレーオフに出ることになるだろう(3月時の予想。実際は出れてない)。デトロイトは過去10年間で4回プレーオフに出場していて、ホームの勝敗は12勝-9敗となっている。
19位
Denver Nuggets, .583
ナゲッツは標高が高いこと、時間帯の変更、そして空港からアリーナまでの距離が重なって、レギュラーシーズン中はリーグの中で最もキツイホームゲームをしなければならないチームであった。もちろんプレーオフではどうなるか分からないが、それでも今のところデンバーのホームゲームの勝敗はわずか14勝-10敗である。
18位
Toronto Raptors, .591
このチームには熱狂的なファンも多く、大勢のファンがアリーナの中だけではなく、アリーナの外でラプターズのプレーオフの試合を見て応援をしているが、勿論そのことがホームゲームの勝利に繋がるわけでもなく、トロントのホームゲームの勝敗はわずか13勝-9敗となっている。
17位
Atlanta Hawks, .605
ホークスはプレーオフの全試合の勝率だと全体の8位に位置していたが、その内のホームゲームの勝敗は26勝-17敗と、ホームコートアドバンテージがそれほど効果を示さなかったことがわかる。
16位
Memphis Grizzlies, .607
歴史も浅い(1995年創設)このチームは、まだ粗く、成長途中であり、プレーオフでは早い段階で姿を消している。プレーオフのメンフィスの勝敗は17勝-11敗だ。
15位
Brooklyn Nets, .611
ケビン・ガーネットは、ブルックリンが最後にプレーオフに出場した時のメンバーであったが、彼がいない今、このチームが再びプレーオフに出場できるようになるにはとてつもない時間と労力がかかりそうだ。プレーオフのホームゲームの勝敗は11勝-7敗であったため、ネッツのホームコートであるバークレイズセンターはあまり役に立たなかった。
14位
Orlando Magic, .613
マジックが最後にプレーオフに出場できた時にはドワイト・ハワードがいたということを忘れてはならない。彼がチームを去った今、マジックは5年連続でプレーオフ進出を逃している。ハワードがマジックにいた時も勝敗は19-勝12敗と、ホームゲームは大したことなかった。
13位
Portland Trail Blazers, .619
ブレイザーズは「ホームコートアドバンテージの効果がある」と考えられるライン(勝率62%から高いと言われている)にほぼ到達した。13勝-8敗という数字はそれほど印象的ではないが、ポートランドの熱狂的なファンは、試合がデッドヒートしてくるにつれ、よりアリーナを盛り上げてくれる。特にリラードタイムになると、それは相手の観客にインパクトを与えるほどで、それがホームゲームで高い勝率を保てる理由であることは間違いない。
12位
Dallas Mavericks, .625
ダラスは過去17年間で2回しかプレーオフ進出を逃してない。その理由は1人のスーパースター、ノビツキーが長年チームにいることと関係あるだろう。タンクをしてプレーオフを狙うチームと、1人のスーパースターを大事に育てるチーム、果たしてどちらが賢い選択なのだろう。ダラスは過去10年間のプレーオフのホームゲームの勝敗が20勝-12敗、と高い記録である。
11位
Houston Rockets, .633
ロケッツのプレーオフのホームゲームの勝敗は19勝-11敗。そしてその勝率に加えて、今シーズンはジェームス・ハーデンがMVPも獲得しそうだ。
10位
Indiana Pacers, .633
ペイサーズはロケッツと同じ勝率だった。
今シーズン、プレーオフに戻るのは苦労するだろう。ポール・ジョージがFA(来シーズン後)になる選択をしそうであることは、これからのことを考えるとチームにとっては最悪の方向に向かってるのかもしれない。
9位
Utah Jazz, .652
ジャズは2012年に出場して以来、やっとの思いで、5年越しにプレーオフ出場を果たしたチームであるが、実は過去のホームゲームでの勝率はかなり高い。
ユタは過去10年間で5回プレーオフに出場しており、その内のホームゲームの勝敗は15勝-8敗である。
8位
Oklahoma City Thunder, .681
サンダーは過去7年間で6回もプレーオフに出場している。ジェームズ・ハーデンとケビン・デュラントはいなくなってしまったが、それでもラッセル・ウェストブルックはまるで、チームの火を消してたまるか、と言わんばかりに全身全霊を尽くしている。 OKCのホームゲームの勝敗は32勝-15敗と文句なし。
7位
Phoenix Suns, .688
サンズはプレーオフの合計試合数で22位だった。90年代にプレーオフの常連であった時のチームのホームゲームの勝率はかなり良かったが、過去10年間のフェニックスの勝敗は11勝-5敗となった(まあそれでも悪くはない)。最後にプレーオフで戦ったのは2010年のことではあるが、結果その年のチャンピオンになったレイカーズをウェスタンカンファレンスファイナルで6試合にまでもつれ込ませたこともある。
6位
Boston Celtics, .732
ホームゲームでの勝敗の話をする上で今では、ボストンは欠かせないチームとなっている。過去10年間で、セルティックスのホームゲームの勝敗は41勝-15敗を記録しており、さらにボストンは今シーズン東で1位、そしてアイザイア・トーマスは今年のプレーオフで爆発的な活躍をしそうだ。(残念ながらCFで怪我をしてしまった)
5位
San Antonio Spurs, .750
スパーズは過去10年間で最も多くプレーオフで試合(68試合)をしているのはもちろん、さらにその勝敗が51勝-17敗というのが素晴らしい。全てのプロスポーツの中でも、これほど規律の正しい、一貫したチームはないだろう。
4位
Miami Heat, .754
ヒートはホームで46勝-15敗したが、特にレブロン・ジェームズとクリス・ボッシュがドウェイン・ウェイドのいるマイアミに加わってからの4年間は止めれるチームはどこにもなかった。彼らが抜けた今、ゴラン・ドラギッチがその伝統を引き継ぐために最善を尽くしている。
3位
Los Angeles Lakers, .760
たまげた。レイカーズは今シーズンを含めてプレーオフを4年連続で逃すことになるかもしれないが、今シーズンからの過去10年間では3回ファイナルに進出していて、さらにその内の2回を優勝。合計7回のプレーオフ出場を果たしている。そしてホームゲームの勝敗も38勝-12敗と、高い数字である。
2位
Golden State Warriors, .769
ウォリアーズは過去10年間でわずか5回しかプレーオフ出場を果たしてないかもしれないが、最近になって結果がでてきたこのチームのホームゲームの勝率は見事で、1位とほぼ変わらずだった。ゴールデンステイトの勝敗は30勝-9敗で、2度のMVPに輝いたカリーの影響が大きいことは間違いない。
1位
Cleveland Cavaliers, .776
過去10年間のプレーオフで、キャバリアーズよりもホームゲームを制してるチームはない。ディフェンディングチャンピオンであるキャブズの勝敗は、レブロンがマイアミに移籍し、プレーオフから完全に遠ざかってしまった4年間も含めたここ10年で38勝-11敗であった。
記事元:http://www.foxsports.com/nba/gallery/every-nba-teams-postseason-home-court-advantage-ranked-from-30-to-1-033017 (2017/3/30)