セットプレーの作り方
押忍。ミネソタです。
今日のテーマは
セットプレーを考えてみよう!
です。
早速本題へ。
【セットって何を基準に作ってるの?】
セットには決まりごとが「3つ」あります。
1・エントリー
2・リバウンド
3・セーフティー
【エントリーとは?】
「エントリー」というのは、ゲームでいうスタートボタンみたいなもので、決まった場所にボールが来たらセットが始まるよっていう合図になります。
uclaは0〜45度、zipは45度、hornsならエルボーがエントリーで、そこにボールが入るとセットプレーが始まります。
このように、エントリーをまずどこにするか。を決めることが重要です。
続いて【オフェンスリバウンド】
これは単純で、シュート打つ時必ず1人はリバウンドに絡みましょうね。っていうことです。
逆に言えば、打った時にリバウンドが1人もいない状態は好ましくなく、そのようなセットプレーは良いセットとは言えません。
これはプレーオフでロケッツにボコられたウォリアーズの試合の一部です。
見ての通り、リバウンドに全く参加してません。「入れりゃなんでも良いだろ」精神の人がたまにいますが、正しくその状態ですね。
このように、あんなに強かったウォリアーズがロケッツに負けた理由は【オフェンスリバウンドに絡めてない】から。が1つの理由だと思っています。
続いて【セーフティーとは?】
「セーフティー」とは速攻を防ぐ役目の選手のことです。
トップにいる選手がその役目になります。
セーフティーの数はチームによっても変わりますが、最低でも1人、多くて4人が「セーフティー役」になるのが基本です。
補足ですが、これは元アテネオリンピアの立川選手から直接聞いた話ですが、セーフティーはワイドに広がらないようにするのが基本だそうです。
どういうことかというと、
という風に、外に広がらず中に絞って戻らなければなりません。
つまり、まとめると「エントリー役」「リバウンド役」「セーフティー役」が必ずセットプレーには必要だということです。
当たり前すぎて誰も気に留めないのですが、全てのセットに、この「3役」がいます。
中でも『ピック』は本当によく考えられている攻め方なので、紹介します。
【ピックって何が凄い?】
よく言われているのが、ピックをすると「アウトナンバーができる」というものです。これは半分正解です。
ピックがすごい理由はそれだけじゃありません。
ピックが《最も優れた攻め方》と言われる理由は『セーフティを保ちながらリバウンドに絡めて、その上でアウトナンバーもできる』ってところにあります。
このように、スクリナーがロールにしろポップにしろ、必ず「リバウンダー」「セーフティー」「エントリー」の三役が揃っています。
はい、どーでしょうか。
ここまで見ていて、『なるほどー』で終わらない人はコーチングセンスがあるかもしれません。
コーチはここからが本題です。
正直こんなものは「知ってて当たり前」のようなものです。
これを知った上で、どのプレーがダメプレーで、どのプレーが理にかなっているのか。を考える必要があります。
例えばこのシーン。
「セーフティー役」であるタウンズがリバウンドに参加してしまい、速攻を出されてしまってます。
(※ 1つ目のシーンはルビオが気を使うべき。との声もありましたが、そもそもトップからリバウンド行ってはならないので、ルビオが気を使う必要はありません。
2つ目のシーンでは、「センターなのにリバウンド参加しないの?」って思ってる方がいましたが、「センターでも例外なく」トップにいるなら「セーフティー役」になります。)
ウルブズの話になりますが、1試合に1回はタウンズを含め、若い選手がこれやってしまうので、単純に1試合平均で2点損しているんですよね。
たかが2点と思うかもしれませんが、接戦の多いウルブズは、「たったこれだけのこと」がなければ5試合はファールゲームしなくて済んでいて、仮にその5試合を勝ってたとすると、13位だったチームが9位にまで上がってます。
僕がHCなら真っ先にこれを指摘する。
トップからリバウンド行くな。ってだけで9位になる可能性があったのだから、こんな楽なことはない。
ちなみに、部活動の子も割とこれやりがちなので注意しよう。
それからもう1つ。
この考えから言えば4out1inを得意とするチームのスクリナーはポップではなく、ロールするべき。これは中が空いてるからという理由だけでなく、ポップだとリバウンドに参加する選手がいなくなるため。
もし自分のチームが4out1inをするチームであるのに、ポップしちゃっているスクリナーがいたら「誰がリバウンドとんねん!」って怒鳴って良いと思います。
長くなりましたが、こんな感じで「エントリー」「セーフティー」「リバウンド」の3つをベースにセットプレーは考えられています。
コーチ目指していて、もし【自分でセット作って見たいなー】って方がいれば、この3つさえ分かってれば誰にでも作れるので、自己流のセットプレーを考えてみてはどーでしょうか。